QRコードやDataMatrixをはじめとする二次元バーコードは、在庫管理やトレーサビリティのみならず、カタログやデジタルサイネージなどの広報ツールにも数おおく採用されており、さらにはキャッシュレス決済や交通チケットなど幅広い分野で応用されています。スマートフォンが一般に広く普及したことにより、誰でも簡単にQRコードを読み取って、その情報にアクセスすることができるようになりました。
一方、これらの二次元コードは読み取りを確実にするために黒と白の市松模様でコードパターンを表現しますので、カタログなどに用いるには目立ちすぎるという欠点がありました。また、ベタパターンでコードを表示する必要から、二次元コードを掲載するメディアとしては、紙や電子ペーパーなど高いコントラストが得られる媒体に限られました。
本プロジェクトでは、電子情報工学科・道関教授と共同で新しい二次元コード表現方法である「Porousコード」を研究しています。また、野崎印刷紙業株式会社とも共同して、セキュリティ性の高い二次元コード技術「NRコード」を開発しています。これらの研究開発を通して、上記の欠点を克服して、より幅広い分野での二次元コード応用を可能とすることを目指しています。